先日、関西に住むバード・フラジョレット製作家・増田豊春さんにお会いしてきました。
きっかけは昨年8月、リコーダー奏者の野崎剛右さんから増田さんが製作したバード・フラジョレットという小さな笛を購入したことです。野崎さんはオランダとフランスに留学しリコーダーだけでなくフラジョレット、宮廷ミュゼット、バロック・ヴィエールなど、珍しい古楽器を演奏されています。
増田さんは5年ほど前まで能面打師として活躍されていました。今から40年ほど前にスイス・バーゼルの音楽博物館でバード・フラジョレットに出会い、その魅力の虜になって以来ずっとこの楽器を作り続けていらっしゃいます。
今回は野崎さんと一緒に工房を訪ね、増田さんの作品の数々を見せていただきました。デザインもサイズも様々なバード・フラジョレットやピコ・パイプを試奏させていただきました。15cmほどのものから、さらに小さなものまで、どれも驚くほど精巧に作られていました。小さな指孔を開けたり、極小サイズのウィンドウェイを調整して美しい音を出す技術に圧倒されました。
最後には、本業である能面の作品も見せていただきました。古びた質感を出す加工の工夫や、面をつけたときの顔の角度だけで人物の心情を表す技法など、まったく異なる芸術の世界に触れ、とても豊かな時間を過ごすことができました。
これからも、増田さんが元気で素敵な楽器を作り続けてくださることを心から願っています。




